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約7割のシェアを誇る「成牛革」の生産量 兵庫県における製革業の歴史はきわめて古く、弥生時代後期に大陸から帰化人が鞣製技術を伝え、その基礎を築いたとみられています。その後、江戸時代中期に全国的な商品経済の発達と姫路藩の重商政策のもとに大きく発展しました。

姫路革細工

●原料皮

褐色和種牡成牛皮(塩蔵皮)を使用する。


●川づけ

夏季3~5日間、冬季15~20日間、春、秋季5~10日間川づけされる。盛夏は実施しない。原料皮は一般に水深30~80cm(最も最適な水深は約50cm)、適当な水流があるところにつけられる。温度37℃、湿度100%で僅かにアルカリ性の条件が最も適しており、原料皮の川づけ工程は管理が非常に困難である。

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●脱毛

水揚げされた原料皮は、かまぼこ台上でせん刀により剃髪する要領で脱毛していく。脱毛不十分な時は1~2日間つみおきを行うが腐敗の進行には注意を要する。
※留意すること
・せん刀による銀面のすれ
・裸皮を足などで踏みつけない
・銀面をできるだけ空気に晒さない

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●裏すき

すき台、すき包丁(特殊なカンナ)で皮の厚さを揃える。

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●ぬた取り

裸皮を竹すの上にひろげ脱毛時に残った細毛、せん刀により脱毛できなかった毛をぬた包丁(包丁のような鋭利な刃物)で剃りおとす。

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●塩入れ

裏すき皮重量に対し約12%の食塩を添加し、30分~1時間ドラム内で空打ちを行う


●乾燥

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塩入れ、熟成後水分が約12%程度になるまで徐々に天日乾燥を行う。
乾燥日数は季節、気温、日照時間などにより異なるが、冬季では7~10日間、夏季では2~4日間、春、秋季では4~5日間である。雨など天候にはに十分注意する。

●味取り

乾燥した皮に水分を加える作業。


●油入れ

裏すき皮重量に対して約1.5~2%のなたね油を加え、ドラムで夏季では約10時間、冬季では約20時間ほど空打ちを行う。この時ドラム中の温度が40℃以上にならないように注意が払われる。


●足もみ (油もみ)

光に晒しながら足で踏みつけ皮繊維をほぐす作業を2~3回繰り返す。大変重労働な作業であるが、しかし、この油もみ工程は製品革の品質に及ぼす重要な工程の一つである。
作業後、小時間日光に晒す。
乾燥された革は1-3ヶ月間風通しのよい室内で熟成される。
この期間が長いほど製品革はやや黄変するが風合がよくソフトになる。
反対に熟成期間が短いものは色調は白いが風合が劣る傾向である。

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●手もみ

手べらで皮繊維をほぐす。

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●塩出し

河川に浸積し皮中の塩分を取り除く作業を、夏季2~4時間、冬季約24時間行う。引き上げる時銀面を洗っておく。
この工程は皮中の塩分を取り除く工程で夏季では2~4時間、冬季では約24時間川水に浸す。この場合も川づけ工程と同じ様な条件の場所に浸積する。


●乾燥

革を真夏で2日間、春、秋季で7~8日間、冬季で15~20日間天日乾燥を行い日光に晒す。水分約20%程度。乾燥途中に決して夜露や雨滴に当てないこと。


●仕上げもみ

塩出し、乾燥を行った革は再び味とりし、天日に晒しながら、横棒とひざを利用して皮繊維をのばす足もみ、手べら、さばりの作業を3回繰り返す。

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●しめし

夜露に当て革に湿気を与える作業


●計量

特製の枠で面積を測定する。1枚約43坪。


●加工

裁断した革に色づけをする

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