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約7割のシェアを誇る「成牛革」の生産量 兵庫県における製革業の歴史はきわめて古く、弥生時代後期に大陸から帰化人が鞣製技術を伝え、その基礎を築いたとみられています。その後、江戸時代中期に全国的な商品経済の発達と姫路藩の重商政策のもとに大きく発展しました。

革のできるまで

「なめす」とは?

革製品はその用途によって、履物類、衣類、服飾類、旅行用具類、工業用部品類、家具類、馬具類、楽器類、剣道用具類、手芸用などに分類されます。
しかしながら、現実には製品の多様化に対応して様々な革が製造されており、用途別に全ての革を正確に分類することはできませんが、ここでは馴染みのある靴用革、衣料用革、バッグ用革、家具用革について述べることにします。

昔の「なめし」と今の「なめし」

布を知らなかった古代人の衣服は、動物の皮を利用していました。そのため、皮が腐敗したり、硬くなる欠点を取り除くために、動物の脂、草や木の汁につけたり、煙でいぶしたり、いろいろと工夫していました。

その方法の中で最も発展した方法は、草や木の汁を使う方法で現在「タンニンなめし」として行われている方法です。今日残されている最古の革製品である古代エジプト時代のものから裏ずけされています。

タンニンなめしは、草木の中に含まれているタンニン(渋)とコラーゲン(たんぱく質)を結合させてなめす方法ですが古代には純粋なタンニンを抽出する技術がなかったので長い時間かかりました。その後、化学の進歩により改良され種々の用途にしたがって容易に「なめす」ことが出来るようになりました。草木を利用する方法に金属を用いてなめす方法も発見され用途が広くなり同時に品質も著しく向上しました。

「なめし」の種類

「なめす」ための「なめし剤」には、革の用途に合わせて様々な種類が使われていますが主流は、植物タンニンなめし、クロームなめし、混合なめしです。

【タンニンなめし】
タンニンを含んでいる植物は多数ありますが現在、使われているのは、南アフリカ産のミモザから抽出したワットルエキス、南米のケブラチヨから抽出したケブラチョエキス、欧州のチェスナットから抽出したチェスナットエキスでこれを単独で使用したり、混合して使用し「なめし」を行っています。なめされた革は、伸縮性が小さく、堅牢なのでケース、鞄、靴底など立体化する革製品に適しています。
【クロームなめし】
金属なめしの一つでなめし剤に塩基性硫酸クローム塩を使用します。この方法が最も多く用いられています。特性は、柔軟性があり伸びが大きく弾力があります。しかも耐熱性があり靴の甲革、袋物、服飾用など利用範囲が広い。植物タンニン革に比べなめし剤の結合量が少ないので軽く、吸湿性も大きい。
【混合なめし(コンビネーションなめし)】
多種多用の革製品のために研究された技術で、タンニンなめし、クロームなめしの特長を組みあわせた方法でそれぞれの欠点を補う効果があります。セーム革の製造に使用されます。