兵庫県姫路市の地場産業を詳しくご紹介。
原料や製法が一定の基準を満たす清酒は純米酒、本醸造酒、吟醸酒といった特定名称酒に分類されます。それ以外の酒は、普通酒(ふつうしゅ)と呼ばれます。
特定名称は酒の優劣を決めるものではなく、それよりも酒造技術が酒質に与える影響が大きいので、利き酒や成分分析などで判断することが重要になります。
精米歩合70%以下の白米、米麹と水だけを原料として製造した酒(醸造アルコールや糖類が一切使用されていない)で香味、色沢がよいものと定義されています。。
2003年12月31日までは「精米歩合70%以下」(玄米の表層を30%以上削り取る)という項目がありましたが、2004年1月1日からは精米歩合に関わらず、米と米麹だけを原料にした清酒であれば、特定名称の「純米酒」が表示できることになりました。それにより、精米歩合ごとの特徴を生かした純米酒の商品化も可能です。
精米歩合70%以下の白米と米麹、水で醸造し、白米と米麹の合計重量の10%以内の醸造アルコール(清酒に添加される良質のアルコール、一般には添加は25%以下)をもろみに添加して製造した清酒で香味、色沢がよいものと定義されています
そのままではアルコール度数が高いので水で割ってあることが多く、純米酒に近い香りと風味をもち、しかも純米酒よりは淡麗でまろやかな酒です。
純米酒または本醸造酒と同様の製法ですが、白米の精米歩合が60%以下で、低温でゆっくり醗酵させるなど特に吟味して製造した清酒で果実や花のようなフルーティーな香りがあり、味や色のきれいなのが特徴です。精米歩合50%以下の白米を使用したものを大吟醸酒と呼ぶことができます。
吟醸酒が日本国内の市場に流通するようになったのは1980年代以降であり、まだまだ歴史の浅い酒です。2000年代以降ではアメリカや台湾など日本国外での需要が高まっています。
かつての一級、二級酒にほぼ該当するもので、醸造用アルコールが25%以上のものを指します。特定名称酒以外の清酒で、一般に流通している大部分の日本酒が普通酒になります。白米、米麹(こめこうじ)以外にも、醸造アルコール、糖類、酸味料、化学調味料、酒粕(さけかす)などの副原料を加えて作ることが認められています。ただし、副原料の重量が米・米麹の重量を超えない範囲という条件が定められています。三倍増醸清酒、またはそれをブレンドした酒も普通酒に含まれます。
銘柄や特定名称のほかにラベルに記載されている言葉があります。表示義務は特に定められていませんがありませんが、他の酒と区別するため付けたりします。季節限定品であったり、貯蔵の仕方であったりで呼び方が変わるのが特徴です。
もろみを搾り清澄にした清酒で、水を加えてアルコール分を調整していないものと定義されています。アルコール度が高く、風味が濃醇なのが特徴です。「原酒」と「無加水」は同じ意味です。逆に「原酒」や「無加水」と明記されていないお酒は、水を加えてアルコール度数を調整していることを意味します。
製成後一切加熱処理をしない清酒で、搾りたての新鮮さと若々しさが特徴です。酒質は変化しやすいので低温で保存する必要があり、日持ちがしないため、今までは流通には向いていないとされていましたが、近年、流通段階での品質管理が徹底されるようになりました。
生酒と同様に加熱処理をせずに貯蔵し、出荷時に加熱処理を行った清酒を言います。酒質は生酒とほぼ同様で、しぼりたてをそのまま貯蔵するので、フレッシュな風味を保つことができます。また、加熱処理を行っているため安定しており、生酒よりも保存が容易です。
本来は全く米を使わない「清酒」を呼ぶが、近年は原料に清酒を加えアルコール、焼酎、小麦・粟などの穀物、ブドウ糖を使って精製したものを指します。酒税法では「清酒に類似するもの」と規定されており、厳密には清酒とは異なりますが、味、香り、色沢が清酒に似ています。
木製の樽(通常は杉樽)で貯蔵し、樽特有の爽やかな香りのついた清酒のことをいいます。びんやその他の容器に詰め替えたものも含みます。
純米酒で一つの製造場で製造されたものについて表示することができます。「生一本」とは「自社醸造した純米酒」であることを意味していますが、昔は「生(き)」は生酒(きざけ)に由来する「寒造り」を意味し、「一本」は火入貯蔵した酒を容器からそのまま樽詰することをあらわしており、まじりっ気のない酒という意味がありました。
長期間熟成した清酒、いわゆる古酒で特有の複雑で個性的な香りと後味の快い苦みを有するものが多く、熟成期間に関しては明確な定義は確立されていません。熟成年数の異なる酒を混合した場合は最も短い年数の酒の年数を表示しなければなりません。