兵庫県姫路市の地場産業を詳しくご紹介。
菓子とは切っても切り離せないのが甘味です。人は太古から蜂蜜や果物、木の実などの甘味を求めていました。現在では砂糖は簡単に手に入りますが、昔は高級品とされ、貴族や富裕層の間でしか手にできない貴重品であり、そのほとんどが滋養のための薬として用いられていました。甘みの元である糖質は疲労回復にも適していますので薬としての効果もうなずけます。また、当初は貴重品だったということもあり、わずかにふりかけるといった用いられ方だったと考えられています。
サトウキビ サトウキビは、南太平洋の島々(ニューギニア周辺)から東南アジアを経て、インドに伝わったとされています。 紀元前2000年頃にインドで砂糖が使われていたとされ、サトウキビから砂糖を作ったのは、インドが最古と言われています。
テンサイ テンサイはサトウダイコンまたはビートと言われています。日本では北海道で栽培されています。ドイツの科学者がテンサイから砂糖と同じ成分を取り出すことに成功したことを知り、ナポレオンが栽培を奨励したためヨーロッパ全土に広がりました。
サトウカエデ 高さは30〜40メートルにもなり、葉も日本のカエデと比べるとかなり大ぶりで特長的な形をしています。カナダの国を代表する木とされ、カナダでは国旗にこのサトウカエデの葉が使われたり硬貨のデザインにも取り入れられています。また、建材やボーリングのレーンやピン、野球のバットなどにも使われており、樹液を煮詰めるとメープルシロップになります。
日本に砂糖が持ち込まれたのは今から約1200年前の奈良時代、中国の僧、鑑真によって伝えられたという説があります。当時、砂糖は貴重な薬として奈良の大仏にささげられました。国内で砂糖の生産が始まったのは18世紀、製糖奨励策を徳川吉宗・新井白石らが打ち出し、阿波、土佐、駿河、遠江、和泉などの地方でも製糖が始まりました。これまでの菓子は甘みの少ないものが多く、甘葛、飴、蜂蜜などで甘みをつける程度のものでしたが、これ以降、甘みの多い菓子が増えてきました。
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