• 皮革
  • ゼラチン
  • 鎖
  • マッチ
  • ボルト・ナット
  • 乾めん
  • 菓子
  • ゴルフクラブ
  • 地酒
  • いぶし瓦
  • 家具

『業界の現状』厳しい現実

瓦業界の今

近年、「伝統」や「和」に対する関心が高まってきてはいますが、瓦業界は需要の減少を辿っています。

うわ薬かわら・塩焼かわら いぶしかわら 粘土かわら
A+B総出荷数
(千個)
A出荷数量
(千個)
出荷金額
(百万円)
出荷
事業数
B出荷数量
(千個)
出荷金額
(百万円)
出荷
事業数
H13年 832,797 77,569 119 247,685 31,693 329 1,080,482
H14年 811,664 71,457 113 235,660 29,335 297 1,047,324
H15年 765,911 70,248 114 258,204 2,6915 293 1,024,115
H16年 687,743 61,950 106 195,381 24,449 255 883,124
H17年 679,831 60,377 106 180,303 23,118 257 860,134
H18年 659,999 59,480 107 172,823 20783 207 832,802
H19年 517,287 48,639 94 148,673 19,021 171 665,960
H20年 476,821 47,321 84 107,362 12,999 153 584,183
H21年 470,562 42,232 77 101,788 12,603 129 572,350
H22年 402,122 38,655 72 86,823 10,826 117 488,945

全国陶器瓦工業組合連合会より引用

1995年の阪神大震災時に「瓦の重さが建物倒壊の原因」というような風評が流れ、和瓦葺き屋根に対する重さの偏見が生まれてしまい、瓦屋根の激減を招いた結果、一般住宅に対する需要は減少してしまいました。しかし、建物倒壊の原因は、脆弱な地盤によるものや、建造物の構造上の問題といった部分が大きく、瓦の重さのみが原因ではなかったのです。

これに対し業界では、瓦の安全性を訴え、イメージを回復するためにテレビCMの放映、ラジオCMの放送、パンフレットの作成配布など多様な方法で取り組みました。

また、瓦業界では地震に強い瓦屋根づくりに積極的に取り組み、様々な科学的テストを行った結果、阪神大震災級の大地震の揺れにも安心な工法を編み出しました。

しかし、昨今の世界的な原油価格の高騰が、瓦を焼成する際に用いる燃料費の高騰につながり、瓦業界は更なる打撃を受けることとなりました。また、長年の瓦の大量生産により原料である粘土の枯渇化が進行してしまい、苦渋の選択ののち瓦製品の卸売価格を値上げせざるを得なくなりました。

ただ、こういった厳しい状況の中、瓦業界では瓦を使った工芸品、置物、インテリア商品など企画・販売に乗り出し、瓦の良さをもっと身近に知ってもらえるよう、新たな道を模索しています。