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最近、健康番組などでよく耳にするコラーゲン。そのコラーゲンから精製・抽出したものがゼラチンです。ゼラチンとコラーゲンは、分子レベルは違いますが、食品として考えると、ほぼ同じもの。つまり、ゼラチンはコラーゲンと同じく美容にも健康にもとても効果的な食材です。
煮魚が冷えて煮汁がゼリーのように固まっているのを目にしたことはありませんか?これも魚のコラーゲンが加熱によってゼラチンになり、煮汁に溶け出して固まったもの。口の中に入れるとサラリと溶けておいしいですよね。すじ肉の煮込みやとんこつスープでも同じことがおこります。そう考えると、ゼラチンって私たちの日常生活でお馴染みの食材なんですね。


ゼラチンのタンパク質は、18種類のアミノ酸で構成されています。しかも、トリプトファン以外のすべての必須アミノ酸を含んでいること、中でもリジンが多いのが特徴です。


ゼラチンを熱い液体の中で溶かすと網目状の構造がこわれ、分子が自由に液体の中を動きます(ゾル化)。また、液体の温度を下げると分子同士が引き合って弾力性のある網目の構造になります(ゲル化)。熱すると溶けて液体に、冷やすと固まってゼリー状にと、温度によって容易に変化します。


ゼラチンの溶液を乾燥させると皮膜が出来ます。この皮膜はとても強く、内容物の酸化・吸湿を防止する働きがあります。


ゼラチンの溶液は起泡性が強く、安定した泡が持続できます。この性質を生かしてマシュマロやババロアなど、ふわふわのお菓子づくりに活用されています。