定期検診(CTスキャン)を終えたパートナーを、しばし休ませた後、車に乗り込んだら車内の暑さといったら、すごいことになっていた。
福山市民病院は、小高い丘…というより山の上にある。梅雨明けの備後地方は35度をマークした。
朝8時頃から予約をして早めに診察を終えた方で、12時、各種の検査や複数の科を受診した方は、14時から15時ぐらいまで、炎天下の駐車場(屋根がない)に車を放置したことになる。
クーラーの効いたタクシーや、バスで来院された方は救われたことだろう。
検査後の「造影剤」が体内に残っていた夫は、水分をいっぱい補給しなくてはならなかった。7Fのレストランで、ランチとアイスティ、お冷やを摂らせて休ませた。
窓の外に広がるロケーションは、「ケアハウス」をはじめ「お墓」までが、絵画に描かれたようなアングルで目に飛び込んでくる。
見舞客や家族、館内を歩ける患者は外を見る度に、互いに顔を見合わせていつものように苦笑する。
なんだかんだで、…クタクタになったその晩、食欲が出るよう「揖保乃糸」で「冷やし中華風」を作った。
お素麺(三人分で約三束)をゆでて、冷水でさらして水気をきり、笊(ざる)に入れたままの麺に、「ごま油」をほんの少々ふりかけて全体になじませる。
私流のタレは、ボウルに醤油・お酢・冷水を、100ccづつ1:1:1の割合で入れ、大さじ3〜4杯(好みで調整)の砂糖を加え、良くかき混ぜ冷やしておく。
千切りにした、きゅうり・にんじん・卵焼き・ハムと、アスパラ・レタス・絹豆腐…と、手持ちの具材は何でも載せる。
大皿に素麺を盛り、冷やした具材をバランスよく散らして、先のタレをかけて和辛子を添え出来上がり。好みで「白ごま」をパラパラとかけると風味が増す。
美味しいですぞ!… 調理をする「気力」と「時間」のない方、心配はご無用。
「播産館」に行くと、人気の「播州手延らーめん冷し中華」が購入できる。…食したその晩は、「真夏の夜の夢」をみる。
〜商いのエッセイスト〜
ドミナント代表