庭の「木蓮(もくれん)」が、勝ち誇ったように咲いている。
花言葉は、「自然への愛」だが、花びらがグラマラスで紫色が濃いせいか、むしろ妖艶なイメージすら漂ってくる。
ナチュラルな「花」を楽しむことは、多くの人々にセラピー効果をもたらそう。
東京(半世紀も…)に住んでいたときは、マンションのベランダのわずかなスペースで、「ミニガーデニング」を楽しんでいた。
日本古来からの「生け花」は、若い頃に習っていた。…アパレル企業(インポート服)の本部に在籍していた当時は、「洋」のフラワーアレンジメントにはまりまくった。
活きの良い花を欲しいときは、近隣の板橋にあった「生花市場」に繰り出しては、花屋(フローラリスト)の競りが終わった後、「お福分け」を購入してきた。
それらで、「母の日」や「父の日」向けの「もてなし花」のサンプルを作り、写真におさめてから、「お取引先」や自社ショップのスタッフたちに配布した。
企業向けの研修には、「人材(財)育成」事業の一環として、花材での「オブジェ教室」も企画・提案した。
表参道のSC「ラフォーレ原宿」で、FA(販売職)を対象に、「フラワーアレンジメント」を教えたことも…。
毎年、桜や「花みずき」を愛でた後には、薫風が優しく頬をなでる。
その頃、赤いカーネーションと、ピンクのなでしこ、そして、かすみ草と、シダ類(タマシダ他)を仕入れに出かけたものだ。
初チャレンジの方でも、プロ並みに仕上がるマル秘の「スタイル・フォーム」を教えた後、一人ひとりの発想と創作意欲にまかせた。
閉店後のことで、時計の針は夜の10時にさしかかっていた。…でも、若い参加者たちの瞳は輝いていた。
翌朝、彼ら彼女たちは、自らの手になる作品を、担当ショップで一斉に飾った。
以来、各地の商店街にある「花屋」さんでも、後継者や二代目を相手に、「黄バラ」がベースの「父の日」バージョンを、互いに競い合いながらヤル気をあおっている。
まずは、身近な花々でトレーニングを!
生長の女神(マリウス)も、微笑む…。
〜商いのエッセイスト〜
ドミナント代表