「東京ドーム」で、恒例の「テーブルウェア・フェスティバル2012」が、去る2月12日まで開催されていた。
関係者(出展者)からご招待状をいただいたが、今春は、スケジュールの都合で観賞できなかった。…毎年、芸能人から各界の著名人までが手がけた、テーブルセッティングの競演コーナーが設けられる。
「食」で至福のときを堪能するには、「味覚」と「触覚」「嗅覚」はもちろん、いかに「視覚」で楽しめるかという心得も必要か。
だから、「器」や食具に、テーブルクロス、ナプキン、お敷き、盛り花…といったパートナーがいる。
仕事の延長線で、私も「漆」器や「ガラス&クリスタル」の器、そして「壺屋焼」「萩焼」「備前焼」「万古焼」…その他でテーブルセッティングをこなしてきた。
食空間の演出時には、テーブルクロスにかけるランナーの、「色と幅や長さ」を吟味し、向き(タテ・ヨコ・ナナメ構図)に工夫を凝らすことで動きが出たり、規律が生まれたり、安定感が漂ったりと、表情を多様に変化させられる。
パーティやプライベートの集いも、「ホスト」の主旨とTPOを理解し、「ゲスト」の方々の「お顔ぶれ」や、職業・生活背景をふまえてからプランニングと作業に入る。
かたや店舗の場合は、食器やテーブルウェアの「特性・物性・魅力」を余すことなく際立たせて、商品を購入していただけるよう、和・洋・中華・オリエンタル他のイメージを伝えられる「色彩」と「配色」に心を配る。
フランスでは、一流シェフになるために、「色」の基礎知識から始める。
それにしても…昔の「魚屋」さんは、お刺身の盛りつけが巧みな人が多かった。
「琉球ガラス村」をお手伝いしたときは、テーブルの真ん中に、ガラス製の花々を飾った。「琉球漆」の店舗をサポートしたときは、ミンサーや、首里織、紅型の素材を組ませてみた。
「鎌倉彫」のアンテナショップでは、ランナーに帯地を活用したら、お客さまも組合の方々も喜んでくださった。
皆さまも、今宵から自由自在にチャレンジを! …正式な晩餐会では、クロスもナプキンもすべて白だけは忘れないでね…。
〜 商いのエッセイスト 〜
ドミナント代表