先日、久方ぶりに「新神戸」へ出向いた。
東京を起点に、各地へ出張していたときには、そちらに近い「S百貨店」で研修会の講師を務めさせていただいた。
4年前には全国展開の「M企業」で、西日本地区のスタッフを前に、「スタイリング マジック」の講演を担当した。
そういえば…神戸大震災後の復興を目ざして、地元の方々が必死に頑張っていた頃に、アパレルメーカーの「W社」へ、「新人研修」のサポートに伺ったなァー。
いつもせわしないトンボ返りだったから、少し余裕を持って出かけた。
午後に開催される「ファッションショー」までの時間を、アフタヌーンティに浸り、窓越しに道行く人々を目で追いながら、霧雨の元町あたりの空気を吸い込んで、その地への思い出に浸ってみた。
残念ながらその日も、おいしい「ひっぱりだこ飯」を買えなかった。
ネーミングも味も絶妙なその釜飯(というより壺メシか)は、駅構内とホームの売店では、夕方前には完売になるそうだ。
お招きいただいたショー(主催 学校法人福冨学園…神戸ファッション専門学校・神戸ファッション造形大学)が、最高にフィーチャーしていたから「心」は満腹になった。
この歳でまで、数々のショーとの出会いがあった(ランバンに在籍していたときには、自らが、横浜の高島屋でショーの総合プロデューサーを担当し、“出会いたくて ラビアンの人” というコンセプトで、“粋・活き・こだわりの男”を、メンズ服で演出)。
その日の作品は、「技術・デザイン」性などの完成度が高く、アート性を発揮しつつリアルクローズとしての機能も満載だった。
同時に開催された「第12回全国高校生」のコンテストでは、「兵庫県立工業技術センター(繊維工業技術センター・皮革工業技術センター)」の応援もあり、「皮革素材」を活かしたユニークな作品が登場した。
「晴ればれとした表情」で、ウォーキングする生徒たちと子供に、観客から盛んに熱いエールが送られていた。
「頼もしいなァー」 出展者たちの瞳の輝きをみて、デザイナーになりたかった遠い昔を思い出した。
〜 商いのエッセイスト 〜
ドミナント代表